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糖尿病の薬の「いま」と「これから」、自分の健康のために学ぶ。
糖尿病、なかでもそのおよそ9割を占める「2型糖尿病」の治療においては、「食事療法」と「運動」を中心に、補助的に「薬物療法」を組み合わせるやり方が基本とされています。
治療の主な目的は「血糖値のコントロールとその適正化」にありますが、生活習慣の改善、すなわち適切な食事と運動だけで血糖値を理想的な水準に収めることができるのであれば、薬の出番も無いことになります。
しかし残念ながら現実は、なかなかそうはいかないケースが大半なのです。
まず、たとえ食事療法や運動を適正に行っていたとしても、ある段階からはなかなか血糖値が思うように下がらない、あるいはずっと横ばいの状態が続いたまま…となるケースが、少なくありません。
そのような状態で、そのまま薬を使わずにがんばると、どうなるのでしょうか?
高血糖の状態が続くのみならず、インスリンを分泌するすい臓の負担も大きくなるため、血糖コントロールがさらに難しくなるという悪循環に陥りかねません。
こうなると、すい臓のインスリン分泌能力そのものが低下するだけでなく、将来的に糖尿病性合併症の危険性も増すことになります。
このようなケースにおいては、治療薬を使ってでも血糖値をはやく下げたほうが糖代謝の改善につながり、またすい臓の負担も下がるため、食事療法や運動療法の効果そのものも高まることになります。
すなわち、「適切な薬の服用によって、トータルの治療効果が高まることが期待できる」わけです。
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また低血糖や高血糖などの症状を起こした場合、昏睡状態に陥るなど一刻を争う緊急事態になるケースもあり得ます。
そのようなときは適切な薬の投与により、すぐにその状態を解消することが必要になります。
このような事態に一度も遭遇せず過ごせるならばよいのですが、薬の飲み忘れや飲み過ぎなどによるアクシデントは、やはり避けられないときがあるものです。
薬と完全に無縁のまま治療を行っていくことは、あまり現実的とは言えないのです。
近年は海外において、これまでとは異なった新しいメカニズムによる新薬が、いくつか登場してきています。
日本国内においても、数年以内に認可される見込みのいくつかの新薬について、治療にあらたなアプローチをもたらすものとして、大きな期待がかけられています。
糖尿病患者にとっては、現在は「薬物療法そのものの選択肢が広がりつつある時代」と言えるかもしれません。
ただしまだ現状においては、糖尿病の薬はその種類や組み合わせが変わることはあるにせよ、基本的に「生涯飲み続ける」ことが前提となります。
さまざまな状況を考え合わせると、治療において自分が薬と無縁でいられるものと過信することなく、薬についてのある程度の基礎知識を持った上で、新薬にかかわる最新情報の入手にも日頃から注意を向けておくべきではないでしょうか。
本サイト「糖尿病の薬とその種類 基本が知りたい」では、患者サイドとして知っておきたい基本的な知識を、最新の情報も加味しながら、わかりやすく整理してまいります。
本サイトは随時の更新を予定しておりますので、よろしければ「お気に入り」に入れておいてください。
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